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プログラムロードマップの作り方

PgMノウハウ

プログラムロードマップの作り方

プログラムの資料でよく見るのが、横長の線表です。プロジェクトが何本か並び、それぞれに期間の帯が引いてある。いわゆるロードマップです。

ただ、そこに成果を測る日が書かれていないことが少なくありません。作業の予定表になってしまっているのです。

プログラムロードマップの例


■ 書く順番が決まっている

ロードマップは、左から順に埋めていくものではありません。次の順番で置きます。

  1. 最終成果を測る日を置く(一番右)

  2. その手前に、旧運用を止める日を置く

  3. さらに手前に、使い始める日(展開完了)を置く

  4. そこから逆算して、各プロジェクトの期間を置く

  5. 途中に中間指標を測る日を1〜2回置く

ポイントは1番目と2番目です。多くのロードマップは「システム稼働」で終わっています。しかし成果が出るのは、旧運用が止まり、全員が新しいやり方になってからです。ここを書いていないと、稼働後の数か月が計画に存在しないことになります。


■ 何を1行にするか

ロードマップの行は、プロジェクトとは限りません。成果につながる「かたまり」で分けます。

行にするもの

なぜ分けるか

システム側の構築

受注システム改修

技術的な依存でまとまっている

業務側の変更

倉庫作業手順の見直し

担当部署が違う。別に進む

人への展開

研修・切替

システムと業務の両方が終わってから

旧のたたみ方

並行運用の終了、旧帳票の回収

忘れられやすい。独立させて見える化する

成果の確認

指標の測定

作業ではないが、日付が要る

4行目と5行目を独立した行にするのが、プログラムのロードマップの特徴です。これがあるかどうかで、計画の性格が変わります。


■ 粒度は「四半期」で十分

ロードマップに日付を細かく入れようとすると、作るのに時間がかかり、しかもすぐ古くなります。プログラムの期間は1〜3年です。この長さでは、週単位の精度は意味を持ちません。

使う場

粒度

更新の頻度

プログラムのロードマップ

四半期、または月

四半期に1回

各プロジェクトの計画

週、または日

週に1回

細かいことは各プロジェクトの計画に任せます。プログラム側が見るのは、ずれが他のプロジェクトに影響するかどうかだけです。


■ 「いつ効果が出始めるか」を分けて書く

成果は、最後に一気に出るとは限りません。途中から少しずつ出ることもあります。これを分けて書けると、ロードマップの説得力が上がります。

  • 第2四半期:先行した2拠点で、処理時間の短縮が確認できる

  • 第3四半期:全拠点に展開。全体の処理時間が下がる

  • 第4四半期:旧運用を止め、人員の再配置が可能になる

経営層への説明では、この「いつから効き始めるか」が最も関心を持たれます。投資した金額が、いつから回収され始めるかの話だからです。


■ 組み替える前提で作る

プログラムは1年以上続きます。途中で状況が変わり、優先順位も変わります。だからロードマップは、組み替えられる形にしておきます。

やりがちな作り

組み替えやすい作り

全部が一本の線でつながっている

行ごとに独立していて、順番を入れ替えられる

最後の1回で全部が完成する

途中で一度、使える状態になる区切りがある

止めると全部が無駄になる

Cを止めてもAとBの効果は残る

右側の形にしておくと、予算が削られたときに「では、Cを次年度に回します」という判断ができます。左側だと、全部止めるか全部続けるかの二択になってしまいます。


■ まとめ

プログラムのロードマップは、成果を測る日から逆算して作ります。行には、システムだけでなく、業務の変更、人への展開、旧運用の停止、成果の確認を入れる。粒度は四半期で十分です。

いま手元にロードマップがあるなら、「成果を測る日」が書かれているか見てみてください。なければ、まずその1行を足すところから始められます。

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