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組織の変化を伴うプログラムの進め方

PgMノウハウ

組織の変化を伴うプログラムの進め方

プログラムの多くは、業務のやり方を変えることを含みます。そして、やり方が変わるということは、その仕事をしている人の毎日が変わるということです。

ここで必ず起きるのが、反発です。「今のやり方で困っていない」「仕事が増えるだけだ」。これを「抵抗勢力」と呼んで押し切ろうとすると、たいてい失敗します。

人が新しいやり方を受け入れる4段階


■ 反発は、途中の段階

図のとおり、人が新しいやり方を受け入れるまでには段階があります。②の反発は、通過点です。反発が出ているのは、少なくとも関心を持たれている証拠でもあります。

本当に困るのは、何も言われないまま、現場で旧のやり方が続くことです。この場合、稼働してから3か月後に「実施率が30%」と分かります。そのときにはもう、直す時間がありません。


■ 反対の理由は、たいてい具体的

「変わりたくない」という感情論に見えても、掘ってみると具体的な理由が出てきます。

表に出る言葉

よくある本当の理由

今のやり方で困っていない

新しいやり方を覚える時間がない。本業が忙しい

現場を分かっていない

例外的なケースの扱いが決まっていない

前もこれで失敗した

過去に同じような取り組みが途中で止まった経験がある

自分の仕事がなくなる

評価や役割がどうなるか説明されていない

右側はどれも、説明や設計で対応できることです。感情論として扱うと打ち手がありませんが、具体的な不安として扱えば、ひとつずつ対応できます。

だから、反対意見が出たら聞きます。「どのあたりが一番やりにくそうですか」と。


■ 決める前に相談する

「聞いていない」を防ぐ方法はひとつしかありません。決まる前に話すことです。

完成した計画を発表するのではなく、途中で相談する。

  • 企画段階で、現場の代表数人に構想を話して意見をもらう

  • 設計段階で、実際の作業手順を一緒に考える

  • 試行段階で、出た意見を反映し、「これを直しました」と伝える

3つ目が特に効きます。意見を聞いても反映されなければ、次からは意見が出なくなります。1件でも実際に直して、それを伝える。これで協力が得られるようになります。


■ 味方を先に作る

全員を同時に説得することはできません。順番があります。

順番

対象

やること

1

現場で信頼されている人(役職は問わない)

早い段階で相談し、一緒に考える側になってもらう

2

新しいことに前向きな人

先行して試してもらい、良かった点を語ってもらう

3

様子を見ている多数

1と2の人の声で動く。説明は繰り返し行う

4

最後まで反対する少数

無理に説得しない。旧が止まれば、最終的には移る

1行目の「現場で信頼されている人」は、必ずしも管理職ではありません。困ったときに周りが聞きに行く人です。その人が「これはいい」と言うかどうかで、展開の速度が大きく変わります。


■ 上からの号令だけでは動かない

経営層からの明確なメッセージは必要です。ただ、それだけでは現場は動きません。号令は「やらないといけない」を作りますが、「やってみよう」は作らないからです。

必要なのは両方です。

  • 上から:なぜこれをやるのか、会社として本気であること

  • 横から:同じ立場の人が「やってみたら楽になった」と言っていること

2つ目を作るために、先行導入した部署の声を集めて共有します。数字より、具体的な一言が効きます。「今まで月末に2日かかっていた集計が、半日で終わるようになりました」といった形です。


■ まとめ

組織の変化を伴うプログラムでは、反発は途中の段階と捉える。反対の理由を具体的に聞き、決める前に相談し、出た意見を実際に反映する。そして、現場で信頼されている人を早い段階で味方にする。

いま進めているプログラムで、現場の代表と話す場が計画に入っているか確かめてみてください。入っていなければ、そこが後で一番の壁になります。

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