miraipm
TOP
space
サークル紹介
space
ナレッジ
space
コミュニティ
space
space ホーム spacespace ニュース spacespace ログイン
space
 現在位置:ナレッジ >> PjM/PgM基本知識 >>プロジェクトが失敗する典型的なパターン スライドモード

プロジェクトが失敗する典型的なパターン
投稿者:u187
投稿日時:Sunday, July 27, 2025


以下の失敗パターンは単独で発生することもあれば、複合的に絡み合ってプロジェクトを破綻に導くこともあります。

相互に関連していることが多く、一つの問題が連鎖的に他の問題を引き起こし、最終的にプロジェクト全体が失敗へと向かう可能性があります。

プロジェクトマネジメントは、これらのパターンを未然に防ぎ、問題が発生した場合に迅速に対処するための重要な役割を担っています。


 

1. 納期遅延

プロジェクトにおける納期遅延は、単なるスケジュールのずれ以上の深刻な影響を及ぼします。

  • 甘い見積もりと計画の不足:

    • 非現実的な目標設定: プロジェクト開始時に、実現不可能なスケジュールや目標を設定してしまうことがあります。これは、上層部からのプレッシャーや、楽観的な見通しに基づいて行われることが多いです。

    • タスクの見積もり不足: 個々のタスクにかかる時間を過小評価したり、必要なタスクを見落としたりすることで、全体のスケジュールが破綻します。特に、開発や設計といった未知の要素が多い作業では、見積もりの難しさが増します。

    • 計画の不明確さ: 誰が、何を、いつまでにやるのかが明確でない場合、タスクが宙に浮いたり、重複したりして、無駄な時間が生じます。

  • スコープの拡大(スコープクリープ):

    • プロジェクトの途中で、当初の計画にはなかった機能追加や要求変更が頻繁に発生することです。これらは「ちょっとした修正」に見えても、積み重なると全体の作業量を大幅に増やし、結果として納期を遅らせます。適切な変更管理プロセスがないと、スコープクリープは止まりません。

  • リソース不足または非効率な利用:

    • 人員不足: 必要なスキルを持つメンバーが足りなかったり、一人当たりの負荷が過大であったりすると、作業が進みません。

    • スキルのミスマッチ: アサインされたメンバーがプロジェクトの要件に合致するスキルを持っていなかったり、トレーニングが必要な場合に時間がかかったりします。

    • ボトルネックの発生: 特定の工程や人物に作業が集中し、全体の流れを阻害することがあります。

  • リスク管理の不備:

    • 潜在リスクの見落とし: 事前に予期できたはずのリスク(例:特定の技術的問題、担当者の離脱)を特定せず、対策を講じないまま進めることで、問題が発生した際に大きな遅延に繋がります。

    • 問題発生時の対応遅れ: 問題が発生しても、原因究明や対策決定が遅れることで、被害が拡大し、スケジュールの回復が困難になります。

  • コミュニケーション不足:

    • チーム内での進捗状況や課題の共有が不足していると、問題が表面化するまでに時間がかかり、手遅れになることがあります。

    • ステークホルダー(顧客など)との認識齟齬が生じ、手戻りが発生することもあります。


 

2. 予算オーバー

予算オーバーは、企業の財務に直接的な打撃を与え、時にはプロジェクトの中止に追い込む原因にもなります。

  • 不正確な見積もり:

    • コストの過小評価: 必要となる人件費、材料費、ソフトウェアライセンス費用、外部委託費などを正確に見積もることができていないケースです。

    • 変動要因の考慮不足: 為替変動、物価上昇、予期せぬトラブルによる追加費用など、不確実な要素を予算に盛り込んでいないことがあります。

  • スコープクリープ:

    • 納期遅延と同様に、スコープクリープは予算オーバーの主要な原因です。追加機能や変更要求は、その都度、人件費や材料費、ツール費用などを増加させます。

  • 非効率なリソース利用:

    • 無駄な残業代: 計画の遅れを取り戻すために残業が増え、人件費が膨らみます。

    • 資材や設備の無駄: 不要な資材の購入、設備の遊休化など、適切な管理が行われないとコストがかさみます。

    • 手戻りの発生: 品質低下やコミュニケーション不足による手戻りは、再作業のための追加コストを生じさせます。

  • リスク発生時の予備費不足:

    • 予期せぬ問題が発生した場合に備えて、コンティンジェンシー(予備費)を十分に確保していないと、問題解決のための費用が追加予算として必要になります。

  • サプライヤー管理の不備:

    • 外部のベンダーやコンサルタントを利用する場合、契約内容の不明確さや管理不足により、追加費用が発生したり、期待通りの成果が得られなかったりすることがあります。


 

3. 品質低下

プロジェクトの品質低下は、顧客満足度の低下、企業のブランドイメージ失墜、そして将来的な追加コストに繋がります。

  • 時間・予算のプレッシャー:

    • 短納期・低予算での無理な推進: 納期や予算が厳しすぎる場合、品質を犠牲にしてでも完了させようとすることがあります。テスト工程の削減、手抜き作業などがこれにあたります。

    • テスト不足: 品質を確保するためには十分なテスト期間が必要ですが、スケジュール遅延のしわ寄せがテスト工程に来てしまい、十分な検証が行われないままリリースされることがあります。

  • 要件定義の不備:

    • 不明確な要件: プロジェクトの初期段階で、顧客の要求やシステムの機能が曖昧なままだと、開発中に頻繁な手戻りが発生したり、最終成果物が顧客の期待と異なるものになったりします。

    • 要件の変更が頻繁: 要件が頻繁に変更されると、開発チームは安定した作業ができず、品質が損なわれる原因になります。

  • 技術的スキル不足:

    • プロジェクトメンバーの技術的なスキルが不足している場合、バグの発生率が高まったり、非効率なコードや設計になったりして、結果的に品質が低下します。

  • 品質管理プロセスの欠如:

    • 品質基準の不明確さ: どのような品質レベルを目指すのかが明確でないと、チーム内で認識のずれが生じ、品質にばらつきが出ます。

    • レビューや検査の不足: 定期的なコードレビュー、設計レビュー、成果物の品質検査などが十分に行われないと、問題が発見されないまま進行し、後になって大きな問題として顕在化します。

  • コミュニケーション不足:

    • 顧客と開発チーム、またはチームメンバー間での認識齟齬が、要件の誤解や仕様の不備を引き起こし、最終的な成果物の品質に悪影響を及ぼします。

 

miraipm サイト概要 最新コンテンツ ニュース グループリーダーの言葉

Mobileモード