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PMPの8つのパフォーマンスドメイン
PMBOKガイド第7版
投稿者:u187
投稿日時:Wednesday, July 23, 2025


パフォーマンスドメインの概要

PMBOKガイド第7版は、プロジェクトマネジメントのアプローチを、従来のプロセス中心から原理・原則(Principles)に基づいた思考へと大きく転換しました。この新しいフレームワークの中心にあるのが、プロジェクトの成果を効果的に実現するために不可欠な、関連する活動のグループである「パフォーマンスドメイン」となります。

パフォーマンスドメインは、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、特定の領域においてどのようなパフォーマンスが求められるかを定義しています。

これらの8つのパフォーマンスドメインは、従来の10の知識エリアのように特定のプロセスを詳細に定義するものではなく、プロジェクトマネジメントの様々な側面において、どのような結果(アウトカム)を目指すべきか、どのような能力を発揮すべきかを示しています。

これにより、プロジェクトマネージャーは特定のツールやプロセスに縛られず、プロジェクトの状況に合わせて最適なアプローチを選択し、実践することが奨励されます。

 

8つのパフォーマンスドメインの詳細

  1. ステークホルダー (Stakeholders)

    • 概要: このドメインは、プロジェクトに影響を与える、または影響を受けるすべての個人、グループ、組織(ステークホルダー)との効果的な関わり合いに焦点を当てます。ステークホルダーの特定、分析、関与、期待の管理、コミュニケーション計画などが含まれます。

    • 目的: プロジェクトの成功のために、ステークホルダーが積極的に関与し、彼らのニーズと期待が満たされるようにすること。対立を最小限に抑え、協力的な関係を構築すること。

    • 主要な活動:

      • ステークホルダーの特定と分析

      • ステークホルダーのニーズ、期待、影響力の理解

      • 効果的なコミュニケーション戦略の策定と実行

      • ステークホルダーの関与とコミットメントの維持

  2. チーム (Team)

    • 概要: プロジェクトを遂行するチームメンバーのマネジメントとリーダーシップに焦点を当てます。チームの構築、育成、モチベーション維持、衝突解決、パフォーマンス管理などが含まれます。

    • 目的: 高機能なプロジェクトチームを構築し、維持すること。チームメンバーが協力し、最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えること。

    • 主要な活動:

      • チームの組成と役割・責任の明確化

      • チームメンバーのスキルと能力開発

      • 効果的なリーダーシップとファシリテーション

      • チーム内のコラボレーションとコミュニケーションの促進

      • チームのパフォーマンス評価とフィードバック

  3. 開発アプローチとライフサイクル (Development Approach and Life Cycle)

    • 概要: プロジェクトの性質、成果物の特性、ステークホルダーの要求事項に応じて、最適な開発アプローチ(予測型、適応型、ハイブリッドなど)とライフサイクルを選択し、適用することに焦点を当てます。

    • 目的: プロジェクトの特性に最も適した開発アプローチを選択し、プロジェクトのライフサイクルを通じてそのアプローチを一貫して適用することで、効果的かつ効率的なデリバリーを確保すること。

    • 主要な活動:

      • 適切な開発アプローチ(ウォーターフォール、アジャイル、ハイブリッドなど)の選択

      • プロジェクトライフサイクルの定義と段階(フェーズ)の設定

      • プロジェクトの特性(複雑性、変化の度合い、デリバリー頻度など)に応じた調整

      • ライフサイクルを通じた継続的な改善と適応

  4. 計画 (Planning)

    • 概要: プロジェクトの目標達成に必要な活動を定義し、組織化し、調整することに焦点を当てます。スコープ、スケジュール、コスト、品質、資源、リスク、調達、コミュニケーションなど、プロジェクトマネジメント計画のあらゆる側面が含まれます。

    • 目的: プロジェクトの範囲、目標、必要な作業、資源、タイムライン、予算を明確に定義し、プロジェクトの成功に向けたロードマップを作成すること。

    • 主要な活動:

      • プロジェクトのスコープ、目標、成果物の定義

      • 詳細な計画の作成(スケジュール、予算、資源計画など)

      • リスク、品質、コミュニケーション、調達に関する計画

      • 漸進的詳細化(プログレッシブ・エレボレーション)による計画の継続的改善

  5. プロジェクト作業 (Project Work)

    • 概要: プロジェクトマネジメント計画に従って、プロジェクトの作業を実行し、成果物を生産することに焦点を当てます。作業の実施、資源の管理、知識のマネジメント、コミュニケーションの実行などが含まれます。

    • 目的: 計画された作業を効率的かつ効果的に実行し、プロジェクトの成果物を生産すること。

    • 主要な活動:

      • 計画された作業の実行と監視

      • 資源の獲得、配分、管理

      • プロジェクト情報と知識の管理

      • 物理的資源とデジタル資源の効率的な利用

      • ステークホルダーとのコミュニケーションの実施

  6. デリバリー (Delivery)

    • 概要: プロジェクトの目標達成とビジネス価値の提供に焦点を当てます。要求事項への適合、品質の確保、期待される成果の実現などが含まれます。

    • 目的: プロジェクトが意図した成果物や価値を、ステークホルダーの要求事項と品質基準を満たした形でタイムリーに提供すること。

    • 主要な活動:

      • プロジェクトの目標と要件への適合性の確保

      • 成果物の品質確保と検証

      • 期待されるビジネス価値の最大化

      • デリバリーに対する継続的なフィードバックと改善

  7. 測定 (Measurement)

    • 概要: プロジェクトのパフォーマンスを評価し、進捗を監視し、意思決定に役立つ情報を提供することに焦点を当てます。指標の定義、データ収集、分析、レポート作成などが含まれます。

    • 目的: プロジェクトの健全性を客観的に評価し、潜在的な問題や改善の機会を特定し、データに基づいた意思決定を促進すること。

    • 主要な活動:

      • 適切なパフォーマンス指標(KPI)の定義

      • 進捗、コスト、品質、リスクなどのデータの収集と分析

      • パフォーマンスレポートの作成とステークホルダーへの提供

      • 差異分析とトレンド分析によるパフォーマンス予測

  8. 不確実性 (Uncertainty)

    • 概要: プロジェクトに内在する不確実性(リスクと機会、変動性、曖昧さ、複雑性)を理解し、管理することに焦点を当てます。リスクの特定、分析、対応計画、機会の活用などが含まれます。

    • 目的: プロジェクトに影響を与える可能性のある不確実性を積極的に管理し、潜在的な脅威を最小限に抑え、機会を最大化すること。

    • 主要な活動:

      • リスクと機会の特定と評価

      • リスク対応計画の策定と実行

      • 不確実性の監視とコントロール

      • 変動性、曖昧さ、複雑性、固有の複雑性への対応

 

 

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