パフォーマンスドメインの概要
PMBOKガイド第7版は、プロジェクトマネジメントのアプローチを、従来のプロセス中心から原理・原則(Principles)に基づいた思考へと大きく転換しました。この新しいフレームワークの中心にあるのが、プロジェクトの成果を効果的に実現するために不可欠な、関連する活動のグループである「パフォーマンスドメイン」となります。
パフォーマンスドメインは、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、特定の領域においてどのようなパフォーマンスが求められるかを定義しています。
これらの8つのパフォーマンスドメインは、従来の10の知識エリアのように特定のプロセスを詳細に定義するものではなく、プロジェクトマネジメントの様々な側面において、どのような結果(アウトカム)を目指すべきか、どのような能力を発揮すべきかを示しています。
これにより、プロジェクトマネージャーは特定のツールやプロセスに縛られず、プロジェクトの状況に合わせて最適なアプローチを選択し、実践することが奨励されます。
8つのパフォーマンスドメインの詳細
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ステークホルダー (Stakeholders)
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概要: このドメインは、プロジェクトに影響を与える、または影響を受けるすべての個人、グループ、組織(ステークホルダー)との効果的な関わり合いに焦点を当てます。ステークホルダーの特定、分析、関与、期待の管理、コミュニケーション計画などが含まれます。
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目的: プロジェクトの成功のために、ステークホルダーが積極的に関与し、彼らのニーズと期待が満たされるようにすること。対立を最小限に抑え、協力的な関係を構築すること。
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主要な活動:
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ステークホルダーの特定と分析
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ステークホルダーのニーズ、期待、影響力の理解
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効果的なコミュニケーション戦略の策定と実行
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ステークホルダーの関与とコミットメントの維持
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チーム (Team)
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開発アプローチとライフサイクル (Development Approach and Life Cycle)
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計画 (Planning)
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プロジェクト作業 (Project Work)
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デリバリー (Delivery)
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測定 (Measurement)
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不確実性 (Uncertainty)